生命のオブジェ
2015年 01月 22日
冬の森を歩いていると、その生命の逞しさがじっと秘められていることに驚くことがある。
芽吹きの時のエネルギーや 盛夏の力強さとは違うけれど、
春を待ちながらじっと耐えている木々の底力だ。
この場所には 小さな小川が流れている。
ささやかな流れではあるけれど、時にそれは濁流となり 川岸の土を根こそぎ削り取る。
土を奪われて白枯れても 大地に伸びた大木の根は水を求めるように大きく広がり、
土手の低木の冬枯れの枝と絡み合う。
いつかその先に湿った土を見つけたら 根は再び地中深く潜り込み 外気に晒された根には厚く皮を張るのだろう。
生きようとする力、それは しんしんとした冬の森の寒さの中にこそ 満ちている。
[ LEICA-M type240 summilux-M50mm f1.4 ASPH. ]
by izumi-suzuki
| 2015-01-22 21:42
| Sanctuary